VINTAGE ALOHA SHIRT

デューク・カハナモク。ハワイの英雄として歴史に刻まれた彼の名は、同時に「ヴィンテージ」と呼ばれる希少価値の高いアロハシャツを代表するブランドとしても知られている。ジョルジュ・ブランジェとナサニエル・ノーフリートが、1936年に創業したブランフリート・スポーツウェア社(後のカハラ・スポーツウェア社)。スポーツウェアを専門としていた同社は、1937年にデューク・カハナモクとシャツや水着のラベルにデュークデザインであることを記載する内容の契約を結んだ。ここからデューク・ブランドがスタートする。
1940年代中頃になると戦時規制によってシャツの輸出が制限されるなどの障壁もあり、1949年にニューヨークのシスコ・カジュアルズ社へブランドの権利が譲渡された。デュークはシスコ社と「デューク・カハナモク・メイド・バイ・シスコ」のラベルで販売されるシャツをプロモーションする契約を結び、自らが広告塔となってPRのためニューヨークやロサンゼルスなど全米の大都市を回った。そして1954年にアカデミー賞を受賞した映画『地上より永遠に』の作中でモンゴメリー・クリフトをはじめとした俳優陣がデュークのアロハシャツを着て登場し、更に注目されるようになる。
このように、デューク・ブランドはハワイアンファッションをアメリカ全土で注目されるほどのアイテムにまで押し上げた立役者であった。その後、デュークは1961年からカハラ社と再契約。1970年頃からはカタリナ社がブランドを継承していた。

“DUKE'S PINEAPPLE” (1950s Vintage)
パイナップルをモチーフとしたデザインだけでも、複数のパターンを展開していたカハナモク・ブランド。その中で特にヴィンテージとして価値の高いシャツが、この“DUKE’S PINEAPPLE”である。当時の人気も高く様々な配色が確認されており、数年にわたって継続的に生産されていた。ロングセラーとして展開していただけに、襟の形状がロングポイントだけでなくショートポイントのモデルも見受けられる。

“COCONUT PALMS & DIAMOND HEAD” (1950s Vintage)
映画『地上より永遠に』(1953年)の中で、俳優モンゴメリー・クリフト演じるプリューイット二等兵がワイアラエ・ゴルフコースでの撮影の際に着用していた柄。ラストシーンを飾る衣装として採用されただけに柄のデザインや配色、その迫力には秀でたものがあり、ヴィンテージアロハシャツの魅力を余すところなく備えている。

“MONSTERA” (1950s Vintage)
1954年のアカデミー賞で多くの賞に輝き、さらに映画としての評価を高めた『地上より永遠に』。劇中の有名な乱闘シーンにて、主役モンゴメリー・クリフトが着ていたのがこのモンステラのデザインである。多くの配色をもつこのシャツはニューヨークのシスコ・カジュアルズ社が手掛けたもので、葉の陰影を抜染プリントによるグラデーションで表現したデューク・ブランドの代表作。

“DUKE’S SHELL” (1950s Vintage)
当時の様々な事情から、デューク・ブランドの権利は数社を渡り歩くこととなった。それらのメーカーの中で、最も高い人気を博したシスコ・カジュアルズ社時代に作られた作品。アトミック・モチーフと呼ばれる幾何学的なデザインは通称「シェル柄」とも呼ばれ、デューク本人も同柄のロングスリーブとパンツをセットアップで着用し、プロモーションを行っていた。

“FLOWER DESIGN” (1950s Vintage)
映画などの劇中で使用されていたことにより、オリジナルとして評価の高いデザインが多いデューク・ブランドのハワイアンシャツ。このボーダー・パターンの花柄は、映画『地上より永遠に』の中で最もスクリーンに映し出された時間の長かったシャツであり、コアなハワイアンシャツコレクターからの人気も絶大なデザインである。
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